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八丁堀育ち

八丁堀育ち風野真知雄作の「八丁堀育ち」一気に読むことができました。4冊の文庫本からなり装丁がとても綺麗です。小説はフィクションであり本に出ていることがすべて真実とは限りませんが、作者は時代考証を考慮して執筆されていると考えます。

この本で知り得たことは、八丁堀といえば、その一角には役人とその家族だけが住んでいるのかと思いきや、町人も住んでいるということが分かりました。

江戸時代、男女交際は割と自由で「男女7歳にして席を同じゅうせず」は明治になってきつく遵守されたようです。 ドラマや小説の魅力は想像力を八丁堀育ち3A働かせて、その場面に登場できることにあります。

誰でもが大奥や奉行所に立ち入ることはできないのですが、登場人物を通して様々な体験ができます。奉行所の中にも善玉、悪玉がいて波乱万丈の展開と進んでハラハラドキドキさせられます。本の帯にある大人のぜいたくでしょうか。

皇帝ダリアが見頃

11月が終わりに近づく頃、皇帝ダリアが花を咲かせてくれます。茎が木質化し草丈が3~4mほどにもなって、見上げた先の青空に対してピンク色の大きな花びらがくっきりと映えています。近くには冬の花壇を彩る鉢植えの葉牡丹が咲いています。 皇帝ダリア葉牡丹 花といえば春から秋が多いなか、寒椿などと共に寒さのなかに花を咲かせる営みには感動します。皇帝ダリアはカロライナジャスミンなどとともに草丈の高い花の代表です。

戒め・ルール

わが国は決まった時間や曜日にお祈りをする宗教を信じている人は多くあ1-いらんりません。宗教が生活の隅々まで教科しているとは思えません。諸外国では生活上の規範・道徳は宗教心が基本とされるなか、わが国の治安は高いと言われ、江戸時代・明治初期に来日した外国人が驚いたと伝えられています。

儒教精神が染みとおっているとも言われていますが、俄かには信じられません。以前と比較してモラルは低下しているのでしょうか。

KC350001最近、万引きや詐欺行為は後を絶ちません。目立つところに禁止立て札、犯罪行為を牽制する張り紙がやたら多く感じます。不法投棄を戒める看板が立てられているのに人通りのない場所には車から大量のゴミが捨てられます。やられたほうはたまったものではありません。あぁ、小市民というほかありません。

直接的な表現を薄めた「従業員もトイレ利用…」は「パトロール中」や「監視カメラ作動中」よりは気の利いた文言です。

張り紙立て看板は大衆向けであり、富裕層防犯カメラ作動中だけが利用する施設には注意を促す張り紙はないとか、体験したことがなく不明です。シンガポールのように行政による監視厳罰化が必要になっているのでしょうか。予備ゴミ捨て禁止

四六時中、戒めに囲まれているとモラルは向上しますが創造性が萎みます。監視や締め付けは創造性と相反します。

人は常にのびのびと振る舞いたいという欲求がありますが、このままモラル低下が進むようであれば監視カメラの常設となるでしょう。

祠と道祖神

道端で小さな祠(ほこら)を見つけました。祠とは神を祭る小さな殿舎・社殿をいいます。神社のように鳥居や庭が備わっておらず、草木の茂み、登山口、家と家の間などに目立つことなく建っています。

わが国には祠、地蔵、道祖神、金精様(こんせいさま)、馬頭観音像など飾り物がそこここにあります。子孫繁栄、五穀豊穣を祈っているのでしょう。文字や画像などに表すに難儀な時代の性教育にはさりげない表現方法でありました。

金精様の生々しい映像は他に譲ることにして、最近では大根のユーチューブへのおもしろ映像が話題になりました。2~3年かけて撮影したさまざまな祠や地蔵の映像を集めてみました。

さまざまな祠・地蔵

①は最近、草木の茂みに見つけた祠です。

②は雪に埋もれた地蔵が姿を現したことを、後ろの残雪が示しています。鄙びた温泉宿の裏庭でおそらくは全身すっぽり雪に覆われ、ようやく雪解けを迎えたことは赤い着衣の乱れに表れています。

③は由緒ある神社の参道の地蔵です。

④は立派過ぎる環境にある祠です。さまざまな祠はこころを和ませてくれます。

芭蕉・奥の細道

ここのところ、松尾芭蕉の足跡にちょっぴり触れることができました。昨年9月に芭蕉の出身地である伊賀上野を訪ねたり、各地に存在する芭蕉の館芭蕉記念館を歴訪しました。芭蕉の文学的な活動は偉大です。多くの愛好家・研究者に慕われていますが、ここでは少し違う角度から芭蕉を語ります。

俳聖殿

芭蕉は出身地が忍者の郷であったことから忍者(密偵)だったと言われることがあります。全国の各地を訪ね当地の文化・風俗に精通していれば、その高度に集積した情報を欲しがる有力者が大勢、存在したことは想像に難くありません。

弟子になったり芭蕉を保護・支援して関わりを深めたことでしょう。当時の権力者も資金や通行手形発行に便宜をはかり幕府に対する不穏な動きの情報を入手したことでしょう。

奥の細道序文

芭蕉の晩年は支援者も多く出て好循環に展開しましたが、人間、そこまで到達する前に頓挫するのがほとんどです。

資金的には余力があっても、駕籠や馬を使わず多くは徒歩で各地を巡り、侘び・寂び・しをり・ほそみ・かろみなど英訳に苦しむ領域に踏む込み、後世に残るたくさんの作品を世に出しました。物欲・名誉欲より精神的な充実に到達できるかどうか。あやかりたいものです。

希少画像

豆腐屋さんが年々、少なくなっています。かなり前のことですがラッパがなると器を持って買いに行ったものです。醤油も量り売りで容器に入れてもらいました。ゴミが出ないという利点がありましたが、大量生産の体制が確立している現状では割高になるでしょう。

生産効率の低さは競争に不利ですが、手間ひまをかけた良品は存在します。 懐かしさは精神的な良薬です。最近、見かけなくなった画像を集めてみました。流れに棹さすことは難しいですが、あまりに速い展開には抵抗したくもなります。

希少画像

凛々しい女流棋士

『週刊文春』11月7日号に女流棋士のグラビア特別企画が掲載されています。「強く、凛々しく、美しく―」のキャッチフレーズに彩られています。

いずれ菖蒲かカキツバタで、こちとらの枯れ木も山の賑わいとは大違いです。中学生もいて女流のつかない棋士が誕生するかも知れません。画像ブログを載せているファンもいますので、お姿はどうぞそちらへ。

酸象

酔象(すいぞう)と書かれた平安時代の将棋駒が先ごろ、奈良市の興福寺旧境内から発見されインド方面からの伝播時期の歴史に一石を投じようとしています。

コンピュータとの戦いで名人が敗れたら駒数の多い「中将棋」、「大将棋」の普及もよいのではないでしょうか。

紅葉前線南下中

紅葉前線が南下し始めています。桜前線は南から北へ進むのに対して、紅葉前線は北から始まります。北海道、東北は今、真っ盛りで、関東以南の高い山でもそろそろ紅葉が始まっています。

磐越道の虹台風が去ったばかりの磐越道で高速バスの車窓から虹をカメラに納めました。 桜見物は花見、紅葉見物は紅葉(もみじ)狩りと呼ばれ、この他さくらんぼ狩り、ぶどう狩りなどの楽しみ方があります。

3連休は紅葉見物でにぎわうことでしょうが、もみじの小枝を折って持ち帰る観光客はいないでしょう。「狩り」には精神的なものを取得する意味も含まれています。