月別アーカイブ: 2017年4月

奥の細道・序文

縦書きに横スクロール

電子媒体で文章を表示するには、横書きで縦スクロール方式がほとんどです。詩、俳句、短歌などは横書きで表現したいものです。これからの表現方式には、HTMLがもっともっと使われることでしょう。

紙による表現を凌駕し、音や色が加わってより豊かな表現になることでしょう。今回、h2vRを使った縦書きとMarquee with CSS プラグインを利用した横スクロールを共演して、それなりに見栄えを整えた文章を表現してみました。

縦書きの横スクロール仕組み

縦書きはDIV要素にh2vr_XXのクラス名、横スクロールはmarqueeのクラス名を定義します。今回は、marqueeのDIV領域の入れ子として、h2vr_XXのDIV要素を宣言しています。それぞれ個別に利用する方法については、すでに当ブログで述べており、遡って紐解いていただくとありがたいです。

縦書きにした文章や画像が、いとも簡単にスクロールしたことには、たいへん驚きました。苦労したことは以前に解決済みと思われたmarqueeのイベント関数で文法エラーが発生して、まだ未解決です。

朗読との同期は、setTimeout関数にて切り抜けています。あか抜けたプログラミングは課題として残しています。

サンプル動作例

例により、松尾芭蕉、奥の細道「序文」を弟子の曽良を伴って出かけた旅姿、現代語訳とともに以下に表示します。再実行はブラウザのボタンをクリックします。

つき百代はくたい過客かかくにして、きかふとし又旅人也またたびびとなりふねうえ生涯しょうがいをうかべ、うまくちとらえておいをむかふるものは、たびにしてたびすみかとす。古人こじんおおたびせるあり。
もいづれのとしよりか、片雲へんうんかぜにさそはれて、漂泊ひょうはくおもひやまず、海浜かいひんにさすらへ、去年こぞあき江上こうしょう破屋はおくくも古巣ふるすをはらひて、
ややとしくれ春立はるたてかすみそら白河しらかわせきこえんと、そぞろがみものにつきてこころをくるはせ、道祖神どうそじんまねきにあひて、とるものにつかず。
ももひきやぶれをつづり、かさつけかえて、三里さんりきゅうすゆるより、松島まつしま月先心つきまずこころにかかりて、すめかたひとゆずり、杉風さんぷう別墅べっしょうつるに、
 くさ住替すみかわぞひなのいえ
面八句おもてはちくいおりはしらにかけく。
芭蕉    曽良
©TacM,2017 Ver0.03
 『奥の細道序文』 松尾芭蕉
月日は永遠に旅を続ける旅人であり、来ては去り、去っては来る年もまた同じように旅人である。船頭として船の上に生涯を浮かべ、馬子として馬のくつわを引いて老いを迎える者は、毎日旅をして旅をすみかとしている。古人の中には旅の途中で命を無くした風流人が多くいる。私もいつの年からか、ちぎれ雲が風に吹かれて漂うように誘惑されて、旅に出て歩きたい気持ちが我慢できず、海や浜辺をさすらい、去年の秋、隅田川の畔を破れ小屋において蜘蛛の巣を取り払って暮らしているうちに、次第にその年も暮れ、春になり霞(かすみ)が立ち込める空を見るにつけても、あの名高い白河の関を越えようと、人の心をそわそわさせる神が取り付いて私の心を狂わせ、道祖神が招くような気がして取るものも手につかない。旅行着の破れ目を直し、笠の紐(ひも)を付け替えて、足に灸をすえると、あの有名な松島の月の美しさが真っ先に気にかかって、住んでいる家は他人に売り、杉風の別宅に引越しする時に、句を詠んだ。「草の戸も」の句を発句とする連句の初めの8句を草庵の柱に掛けておく。

※※※※

旅の魅力

縦書きを少し進化

「旅は玄関を出たところから始まる」とある人は語りました。旅という言葉は旅行とは少し違って、人生を引きずっていたり、なにか哲学めいた響きがあります。このページの最後尾に動的な表現を用意しています。

ここしばらく、縦書きを追いかけていました。かつて、音声を主題にした松尾芭蕉の奥の細道「序文」朗読を載せたことがありました。不朽の名作である「奥の細道」の序文は、旅立つにあたって、芭蕉の気持ちや考えを示したものです。このたび、縦書きの使い方がマスターできたので、朗読に同期しながら縦書きに表示される序文に挑戦しました。

縦書き用法

縦書きは4つの項目を表示し、①、②並びに③、④は時間差と重ね書きをすることで2つの領域に区切られます。

①「奥の細道」序文のタイトルを冒頭に表示
②「奥の細道」序文を時間で区切って、紙芝居の画面切り替えのように表示
③現代語訳のタイトルを透かしタイトルで表示
④現代語訳を主たる表示にする

 

奥の細道「序文」

松尾芭蕉『奥の細道序文』を表示・朗読します
©TacM,2017 Ver0.01
月日は永遠に旅を続ける旅人であり、来ては去り、去っては来る年もまた同じように旅人である。船頭として船の上に生涯を浮かべ、馬子として馬のくつわを引いて老いを迎える者は、毎日旅をして旅をすみかとしている。古人の中には旅の途中で命を無くした風流人が多くいる。私もいつの年からか、ちぎれ雲が風に吹かれて漂うように誘惑されて、旅に出て歩きたい気持ちが我慢できず、海や浜辺をさすらい、去年の秋、隅田川の畔を破れ小屋において蜘蛛の巣を取り払って暮らしているうちに、次第にその年も暮れ、春になり霞(かすみ)が立ち込める空を見るにつけても、あの名高い白河の関を越えようと、人の心をそわそわさせる神が取り付いて私の心を狂わせ、道祖神が招くような気がして取るものも手につかない。旅行着の破れ目を直し、笠の紐(ひも)を付け替えて、足に灸をすえると、あの有名な松島の月の美しさが真っ先に気にかかって、住んでいる家は他人に売り、杉風の別宅に引越しする時に、句を詠んだ。「草の戸も」の句を発句とする連句の初めの8句を草庵の柱に掛けておく。
現代語訳

 

 

いびつな文化

ところ変われば

先日、写真や動画をDVDに焼いて知人に贈った(記念に)ときの体験談です。取次店で小包の中身を聞かれたので、DVDですと答えたら近くの高齢女性から振り向かれました。情報量が増大し、CD-ROMには収納できなくなったので何の違和感もなくDVDという用語を使っています。

帰宅し特殊な趣味の持ち主による痛ましいニュースに接し、好奇な目で振り向かれたことを知りました。DVD≒エロは考えたことがありませんでした。

多趣味時代

趣味を他言できずに内にこもりたくありません。車好きは車好き同士で話題が合います。同好の士はありがたいです。肩身の狭い少数派の趣味もあります。DVDによる特殊な画像収集には市民権がまだ得られていないようです。

ロリコンの由来はロリータ・コンプレックスにあり、はるか昔、回し読みで借りて読んだキネマ旬報にありました。

好みの強さは別にして、男色や少女趣味は大抵の男性にあり、昔から藩主と小姓、文豪ゲーテと少女などの話として語り継がれています。趣味が昂じて変態の域に達する前に抑えるには、同好者との交流やもう一つ別系統の趣味を持つことです。

アウトドアの巨匠と言えなくもないキャンピングカーを持つ人々には、対極にあるインドア派との付き合いも参考になるでしょう。

キャンピングカーの旅に誘われ、車に乗り降りする度に靴を脱ぎ、泊まるのは立派なホテルだったりして、いびつな文化を体験したことがありました。わざわざ燃費のかかる車で遠方に出掛けるのは野外活動としての目的とは異なるように感じました。せっかくの宿泊施設を使わないのは、もったいないです。

SNSの利用

業務用冷蔵庫に裸で横たわった写真をSNSに載せるのはいかがなものでしょう。学校クラス内で発行している新聞に載せる感じで掲載したと思われますが、それが全世界に流れていることを深く考慮すると適切な行為かどうかは判断できそうです。仲間内と言ってもほとんど公開では、何億人にも閲覧される可能性を秘めています。

SNSは災害などで活躍した話だけが喧伝されがちです。使い方を間違うと被害が大きくなります。そろそろ、真剣に話し合う時期ではないでしょうか。

ためにならない話

昔、CD-ROMが普及途上にあったころ、特殊画像をフロッピー30枚で通信販売という広告がありました。作る方も見る方も辛抱強い人々に支えられていたようです。

春の宵

おぼろ月

春の宵は、大人の雰囲気で月もおぼろに怪しさがただよっています。夜と言えば、秋の夜長ですが春の夜も靄っていて奥深いものがあります。

紙による表現からはみ出し、音と映像で新機軸を切り開きましょう。

サンプル作品

HTMLのリモート版ではまだ、動きがイマイチです。ローカル版をYoutubeに投稿しました。

 

 

縦書きを高級化する

縦書きの高級化・一般化

漢字文化圏では、縦書きがなくなることは少ないと思われます。かつて、大型コンピュータが普及し、事務計算、技術計算として重宝され始めました。手書きだった給与明細書の氏名欄がカタカナ表記になり、気の早い向きには漢字が消滅して、日本語はすべてカタカナになると論じていました。



そのような状況下でも、個人で手に入いるパソコンで漢字が使えるようになり、漢字処理の技術が確立しました。連綿と続いた文化は簡単には消え去るものではありません。その意味で、縦書きも高級化・一般化してこそ、晴れて市民権を得ると言えます。

その一つというにはチッポケですが、和歌の楽しみ方として、遅延表示をしながら音楽と画像を協同表現してみました。試みを以下に掲げます。

再読み込みボタンをクリックし、再実行して『桜と富士山の画像』の透過度が少しずつ変化する様に注目ください。

参照音楽:
【サイト名】フリー音楽素材 H/MIX GALLERY
【管理者】 秋山裕和
【アドレス】http://www.hmix.net/

サンプル表示


和歌を朗読のように
時間差で表示します
©TacM,2017 Ver0.01

 

縦書き遅延表示

縦書きのその後

詩、俳句、和歌などは縦書きが似合います。カラオケから縦書きの歌詞が流れると安らぎを感じます。

ブログやホームページにおいて縦書きをサポートするツール、h2vR.jsがリリースされ、多くの愛好家に使われています。

かつてから、縦書きで宮内庁が主催する歌会始の朗読のように、ちはやぶる……などと伸ばして遅延表示ができないかを検討しましたが、難解であるとの結論で保留していました。

setTimeout関数で処理を遅らせて非同期処理を試みましたが、思うようにはなりませんでした。

誤動作の内容

時間を遅らせて再度、innerHTMLにてデータを送ると、中間の進行中状態が表示されずに最後の状態だけが表示されたり、横書きになったりして期待した結果になりません。

試行錯誤を繰り返していると、縦書きと横書きを交互に切り替える方法を運営・管理サイトでJavaScriptコードを公開しており、切り替えた後にその都度、h2vR.switcher( … )関数を呼んでいることが分かりました。

遅延表示は切り替えではないのですが、縦書きの新しいデータを設定し直した後に、h2vR.switcher( … )関数を呼んだところ、こちらが期待した動作になりました。

以下に現代語訳と動作例を掲げます。

すでに実行中ですので、ロードボタンをクリックして、初めから表示してください。

現代語訳

わが家の庭にある、小さな竹林に吹く風の音が、かすかに聞こえるこの夕べかな。

実行例


©TacM,2017 Ver0.01 2017-04-08


和歌を朗読のように
時間差で表示します

 

新年度が本格始動

4月も第3週に突入

4月が始まり、上旬から中旬になりかける頃になりました。入社式などが一段落して、入学式がニュースとして流れています。テレビやラジオの番組や担当に大きな改変がありました。

かつて、民放テレビ改変期に長時間番組がありましたが、今は特にこの時期だけということがなくなってやれやれです。民放では局アナの起用が増えたり、一人のゲストの出番が増えたように感じます。人気タレントのギャラを上げずに総額を保証する方式のようです。狭い範囲では双方にメリットがあります。

また、民放ではコマーシャルの時間が長くなったように感じられるほか、コマーシャルの切れ目で直前映像を2度、3度、再利用して制作費の削減をしています。面白い番組はNHKだけというのも、総合的には問題ありでしょう。一人勝ちはドラマには向きません。

広告費が一方的にネット側に流れているからでしょうか。電気料金、ガス代が上がるなか、選択肢を数多く持っていれば、やりくりがしやすいでしょうが、ない袖は振れぬ向きには、困ります。

量目を減らして目立たない値上げが出来る企業は恵まれています。できないものには、散髪に行く期間を長くするなどの施策しか浮かばず、困っています。

若い世代に頑張っていただきたい。

男女同権は達成されているか

男女の差

男女の差が話題になるのは、その差が激しい場合に起きます。今は男性が小さくなって女性を立てています。かつて、「私作る人、僕食べる人」というコマーシャルがひんしゅくを買いました。私が女性で僕は男性でした。料理するのは女性で、男性は食べるだけととられ不評になりました。

最近のコマーシャルでは、一人の女性が結婚を申し込まれてOKしたとき、付き合っていた男性が「私は何だったの?」という問いかけに「保険」と答えるCMがあります。今ではダシに使われるのは男性のようです。

話題になるのは実態が追い付いてない証拠

スポーツや芸能界で昇りつめると、決まってその人の母親が取り上げられます。漫才から芸能軍団の経営者・世界的な映画監督になった人はNHKドラマのモデルに二度もなり、その母親が八面六臂に活躍する展開でした。実態はドラマの筋書きほどに母親が偉大ではなかったようで父親もそれなりに大きな存在だったと思われます。


●世界の国会における女性議員の割合Top20(平成26年10月1日時点)
第1位 ルワンダ……63.8%(80人中51人)※下院
第2位 アンドラ……50.0%(28人中14人)
第3位 キューバ……48.9%(612人中299人)
第4位 セーシェル……43.8%(32人中14人)
第5位 スウェーデン……43.6%(349人中152人)
第6位 セネガル……43.3%(150人中65人)
第7位 フィンランド……42.5%(200人中85人)
第8位 ニカラグア……42.4%(92人中39人)
第9位 エクアドル……41.6%(137人中57人)
第10位 南アフリカ共和国……40.8%(400人中163人)※下院
第11位 アイスランド……39.7%(63人中25人)
同11位 スペイン……39.7%(350人中139人)※下院
第13位 ノルウェー……39.6%(169人中67人)
第14位 ベルギー……39.3%(150人中59人)※下院
第15位 モザンビーク……39.2%(250人中98人)
第16位 デンマーク……39.1%(179人中70人)
第17位 オランダ……38.7%(150人中58人)※下院
第18位 東ティモール……38.5%(65人中25人)
第19位 メキシコ……37.4%(500人中187人)※下院
第20位 アンゴラ……36.8%(220人中81人)

第162位 日本…………8.1% 参議院(下院)480人中女性は39人

参照先:https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/24340

新横綱が誕生しましたが、今回は父親が取り上げられ、バランス的には良かったと感じています。天秤の針が一方向だけに触れるのはいかがなものでしょうか。

改まるに憚る(はばかる)ことなかれ

一夫多妻を認めている国々があります。このことはある直木賞作家が話していました。一夫多妻は好色な男性社会が作った制度ではなく、「戦争で男性が死亡し、女性との比率に極端な差が発生したので、女性救済のためにできた制度である」と発言されていました。男女差に大差がなくなった現代では見直してもよい事柄と語っていました。

改訂は難しい

法律や制度は、実情に合わなくなったからといって既得権、投資額を取り戻すなどの理由で改訂することは容易ではありません。部外者が余計なことを発言するのも適切でありません。

某放送局の常套句を見習って「難しい舵取りを迫られている」というしかありません。