言葉は踊る

便乗ことば

記憶が薄れるほど昔、「文化」という言葉が流行りました。

文化住宅、文化包丁、文化鍋、文化人、文化的、文化コンロ、文化祭、文化カップル、文化の日、文化放送など挙げればきりがありません。いくらなんでも文化カップルはなかったと思われます。便利・モダン・新式を標榜しました。                   

アパート、下宿ではいかにも寂しいということでコーポ、メゾン、レジデンス、ハイツ、ハイム、カーサ、ヴィラなどの呼称になったのでしょうが英米ではマンションといえば「大豪邸」を指します。

カタカナにも飽きがきましたのでそろそろ、閣、城、楼、殿、堂、亭、軒、天守、望、玉、蘭、庵などが付く屋敷名、たとえば、富士見台清涼殿ではいかがでしょう。

欧米文化

アメリカナイズと今では死語になった言葉があります。やみ雲に欧米の文化を取り入れた時期があったようです。

聞いた話ですが第二次世界大戦後、新しい体制による教科書の印刷が間に合わず、戦前の好戦的な記載を墨で塗りつぶした本で教育を受けたという話を聞きました。その後、敗戦国の悲哀のなか欧米文化を吸収して経済的な急成長を遂げたのでしょうか。

その中で、何でもかんでもアメリカ一色に染まることをアメリカナイズと言ったようでした。そして、和洋折衷などの言葉が使われ始め、日本古来の文化も大手を振って主張できるようになったのでしょう。

新しがり屋

一時、欧米人を毛唐(けとう)などと差別用語で呼んでいた人ほど、新しがり屋になる傾向がありました。羽織袴に靴も似合うでしょう。

新しいことが妙に素晴らしいと勘違いするときは誰にもあります。表よりも文章が多い文面をエクセルで作りたがります。そして、中央揃えの割り付けをマスターして多用します。

中央揃えは用紙の中心線の左右に均等に割り振るので手書きでは難しいです。ワープロやコンピュータによる文面作りに限定されるので縦書きもまだ幅を利かしている日本文化にはなじまないように感じます。

中央揃えの文化

日本語の中央揃えは一部の好事家により始められたのでしょう。これが市民権を得たらそれも時代の流れとして認めましょうと思っていたら、洋画のクレジットタイトルやスタッフロールでは中央揃えでした。

英語圏では古くから中央揃えだったのでしょう。映画で外国語の日本語訳は画面の右に縦書きでしたが、最近見た映画では下にありました。今のテレビはかなり横長になりましたが映画ほどではありません。左端の席では右の字幕が見にくいので、下に横書きの中央揃え日本語字幕は理にかなっています。

ボヘミアンラプソディにひとこと

最近みた映画はボヘミアンラプソディでした。称賛の映画評が軒を連ねていますので最後に一言。ラストのライブエイド(1億人の飢餓を救うための「アフリカ難民救済」チャリティーコンサート)シーン、21分は圧巻です。

紆余曲折のストーリーはどうでもいいと思えるほどです。賛否両論あると思われますが、出掛けていっての帰り道は軽やかでした。料金は値切ったわけではありませんが年齢の効果で1100円でした。

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