将棋にまつわる雑感

将棋は相手の王将を詰めるゲームですが、将棋のコマには王将と玉将(ぎょくしょう)が1個づつ用意されているものが多いです。機能面での差はなく、実力下位者は上位者に王将を譲り本人は玉将を取ることになります。

これはルールというよりも礼儀ということでしょう。紛らわしさを解消するため新聞将棋では2枚とも玉将を使い王将はありません。坂田三吉を主人公とした北条秀司原作の戯曲は「王将」ですがこれらの題名に異議を唱える無粋ものは皆無のようです。

語り尽くされたかも知れませんが、チェスでは相手から奪ったコマは使えないのに、将棋では自分のコマ(家来)として使うことができます。奪った駒の再利用においてチェスは異民族間の戦争、将棋は同族間の争いを模した格闘ゲームが影響していると言われています。

異民族間では言葉もかなり異なるのに対して、同族間では言葉が通じやすく恭順の意思を確認し味方にするという文化がゲーム形成の基礎になったと考えられます。

これに関し2大勢力(藩)が対立したとき、最大権力者たる藩主が切腹し城を明け渡せば争いを収束し、大勢の家来が救われるということが我が国ではわりと頻繁に起きていましたがヨーロッパでは聞いたことがありません。知らないだけかも知れません。雑感です。

将棋にまつわる雑感」への1件のフィードバック

  1. こんにちは。
    そうですよね。相手の駒をまた自分の家来として使えるのは、日本の将棋のすごいところですよね。

    中国にも「中国将棋」というのがありますが、チェスと同様、取られた駒は二度と復活できません。
    私のブログでそのようなことを中国語で書いて紹介しています。
    http://rekishihodan.seesaa.net/article/274377853.html

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