記事の概要
本記事は囲碁初心者が強くなるための初手についてまとめました。囲碁基本用語を理解し、古今東西の格言を噛みしめ、ユーモアや風刺が効いた川柳を読みほどきながら、高段者の棋譜を再現し大局観を養って棋力アップを図っていきます。
囲碁初心者の棋力アップ方法
❶周辺知識を身に付ける
見知らぬ地を車で訪ねるときナビゲータがあれば十分とは限りません。訪問先の周辺地理や概略情報があると心強いです。ゲームや競技試合においても同じことが言えます。
囲碁の奥深さをこれから探求するとき、用語・格言・川柳などの周辺知識を吸収し高段者の息遣いに触れて搦手(からめて)から囲碁棋力アップを目指す方法を紹介します。
❷スマホやパソコンを使った仕組み
今回、棋力アップとして織り込んだ機能は次の4種です。いずれも直接的に即効力として棋力アップにつながるものではありません。基礎体力を養うように大局的に考える必要があります。
①棋譜再現…自分のあるいは高段者の棋譜を再現して全体的な流れを体得する
②用語解説…歴史に培われた多くの囲碁基本用語を理解する
③格言解説…定石を身近な生活用語に置き換えたり目先の欲得を戒める格言を解説
④川柳口吟…ユーモアや風刺が込められた川柳解説、テキスト表現の他、女性の声で口吟
囲碁棋譜データ、用語解説集、格言解説集、囲碁川柳データを用意し、4種のデータファイルを参照してわかりやすく表現するソフトウェアを開発して棋力アップにつなげる方法です。
具体的な準備
❶表現ソフトウェア
棋譜を再現したり、囲碁川柳を文字で表現するほかに音声で吟じたり、一手ごとに表示を停止したり自動再現速度を可変できる表現ソフトウェアを準備します。HTMLで記述したオリジナル版です。
実物は当記事の最終項に載せてあります。
❷データファイル
囲碁において棋譜とは初手から最終手(これを総譜と呼ぶ)までの手番や着手などを記録したものです。
ファイル形式は4種あり、あらかじめ18個のデータファイルが用意されています。これらのデータファイルはネット上を参照し、初心者用に意訳され作られています。
正式な碁盤は19列、19行の筋目からなる19路盤で361個の交点があります。後に対局を再現できるように着手などの他に消費時間、対局者名、対局場、運営者などを記録に残しますが、ここでは最小限に留めています。
❸データファイルをメニューから指定
前項で作ったデータファイルをメニューから指定できるように設定します。
18個のデータファイルは圧縮形式でigoKifi.zipのファイル名で当記事に同梱されています。18個をまとめたzipファイルをあらかじめ決めたフォルダにダウンロードするには、ここ
をクリックします。Windowsのダウンロード先は「ダウンロード」フォルダに設定されていることが多く、EドライブのUSBメモリに展開するにはzipファイルをEドライブに転送します。
EドライブにigoKifi.zipがコピーされたことを確認し、カーソルを合わせ右クリックでメニューを立ち上げ、「すべて展開…」をクリックして圧縮ファイルを解凍します。
解凍先は次のようなファイル構成になります。
E:\IGOKIFU
└─KF
00小川誠子の実戦譜.kf
01序盤の打ち方.kf
02基本的展開考え方-囲碁の教科書.kf
03Igosukeya模範棋譜.kf
05実践的な模範布石53手まで.kf
06万波佳奈著囲碁入門.kf
07形勢判断の方法.kf
08シチョウ成功例.kf
09シチョウ失敗例$追いかけ先に石.kf
10三々定石$1.kf
11三々定石$2.kf
12三々定石$3.kf
15サルスベリの止め方A.kf
16サルスベリの止め方B.kf
49チェック用.kf
50囲碁基本用語集19例.kf
60味わい深い囲碁格言45例.kf
70囲碁川柳・風刺や笑いを織り込んだ秀歌15例.kf
棋力アップアプリの使い方
手順1・用語「ヒラキ」の解説サンプル動画
10秒間の動画
手順2・ファイルアップロードボタンクリック
棋力アップアプリを利用するには①右上の💾ファイルアップロードボタンをクリックします。次に、②左下画面に表示されたファイルを選択します。
手順3・開始ボタンを押下
③用途、④FileName、そしてファイル内容を表す⑤ファイル内容を確認してファイル選択に誤りがなければ左上の⑥開始ボタンを押下します。
手順4・棋力アップアプリ自動起動
開始ボタンが押下されるとボタンの透過度が上がり、読込んだ内容に応じて動作がスタートします。以下の図は棋譜ファイルを読んだときの動作が表示されています。着手①から順に黒白と交互に棋譜が表示されます。
下のコメント欄には着手に対する説明文が選択的に表示されます。左欄には着手番号やアゲハマ情報が示されます。また、遅速ボタンの上にカーソルがかざされると描画速度係数が更新され、棋譜の表示速度に反映されます。
実演←―――✿❀✿❀✿
上記の説明に従って実際に動作させましょう。右上の💾ファイルアップロードボタンの押下から始まります。左辺の遅速ボタンにカーソルをかざして描画速度係数が65から変化したら正常動作しています。
新しいデータファイルの作成法
棋譜ファイルや川柳は新しいものがたくさん生まれ、それに加えて、埋もれた格言が世に出たがっています。そのため、データファイルの仕様について示します。紙面に限りがあるので一般的な仕様のみに触れます。詳細は各ファイルのセミコロンから始まるコメントを参照してください。
データファイルの書式が正しくないと読み込みエラーになります。各ファイルとも動作済みのデータファイルに注視してください。尚、行頭が~~igokifuから始まる行はファイル内容を表しています。
①棋譜ファイル
棋譜ファイルは、石の位置を一手あたり4要素で表現します。着手番号‐手番‐x位置‐y位置から構成されます。着手番号800以上は特殊用途です。手番0,1は黒番・白番、2,3はアゲイシを意味します。
~~exxxは着手の解説を記述します。xxxは3桁の数字で着手番号で、1は先頭に半角スペースが2個付加されます。石の位置を示す最後のデータに「,」を付けてはなりません。
②基本用語ファイル
~~gxxxから始まり、xxxは3桁の整理数字で1からひとつずつ繰り上がります。7桁目以降に説明文が続き、字の太さや色を設定するbとspanタグを受け付けます。そのあとに『』に囲まれた一石あたり4要素から成る棋譜データを入れることができます。
③格言解説ファイル
~~fxxxから始まり、xxxは3桁の整理数字で1からひとつずつ繰り上がります。「」の中には格言を指定し、その後には格言の説明文が続きます。字の太さを変えるbタグを受け付けます。
④川柳解説ファイル
~~sxxxから始まり、xxxは3桁の整理数字で1からひとつずつ繰り上がります。7桁目以降は五七五と上の句、中の句、下の句の順に川柳を示します。各句の間には全角の空白にて区切りコードを入れます。
振り仮名はrubyタグによって振ることができます。区切りコードはテキスト‐音声変換関数により発声の間(ま)として用いられます。
棋力アップアプリの改訂方法
棋力アップアプリのソースコードは現在、未公開です。『痒いところに手が届く』ようにするにはソースコードの改修が最善です。囲碁初心者棋力アップアプリに「一家言」をお持ちの方はブログへのコメントでご連絡ください。
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