伝統文化のひとつ、縦書き

縦書き文化jQueryやcookieの探求は容易でありません。そこで一休みしjQueryの探求記念として縦書き文化を語ります。この調査はまだ、緒に就いたばかりですがなかなか、奥行きが深うございます。それにしても文学の著作権切れを扱うのは気が楽です。音楽ですと作曲者の著作権が切れていても、編曲者や演奏家がご存命であったりすると権利関係が複雑です。

   『草枕』(一・二)    夏 目 漱 石

山路(やまみち)を登りながら、かう考へた。  智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。   住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟つた時、詩が生れて、畫が出來る。  人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。矢張り向ふ三軒兩隣りにちらちらする唯の人である。唯の人が作つた人の世が住みにくいからとて、越す國はあるまい。あれば人でなしの國へ行く許りだ。人でなしの國は人の世よりも猶住みにくからう。

 

コメントを残す

下記項目は必須ですがメールアドレスは公開されません。名前はニックネームをお使いください。

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください