という中国の言葉があり、井戸を掘ることを様々なことにたとえて語られます。
ここでは井戸や水の浄化に関わって探求してみたい。江戸時代は鎖国をしてほとんど自給自足で生活をしてきました。その時代に戻ることはできませんが、リサイクル精神は見習うべきことが多くあります。電気や石油機関もなく天から降る雨と地下水で生活しました。
我が国の井戸掘り技術は高水準でJICAでは発展途上国を応援しています。発展途上国では電動力で水を汲み上げるのではなく、地下水を自噴する方式です。動力なしで水を入手するとは信じられないでしょうが、我が国も60~70年前は手押しポンプは普通だったでしょう。
地下水を浄化しないで飲む仕組みは近隣の環境に影響を受けるので個人では困難ですが、電気料金が高騰するなか、世界的な水不足も心配です。連綿と続く先人の知恵をこれから整理していきたい。
飲水をろ過するには2方式あり、最近は薬品を用いる急速ろ過方式が多いが、明治期に導入され安全で安価な自然の仕組みに基づいた緩速ろ過が見直されています。
人口が増加し、潤沢な予算が使えるときは、10倍以上もの処理能力のある急速ろ過方式が圧倒的に有利でした。一挙に物事を進めるのは無理ですが、先達の教えである緩速ろ過方式も取り入れたいものです。