風野真知雄作の「八丁堀育ち」一気に読むことができました。4冊の文庫本からなり装丁がとても綺麗です。小説はフィクションであり本に出ていることがすべて真実とは限りませんが、作者は時代考証を考慮して執筆されていると考えます。
この本で知り得たことは、八丁堀といえば、その一角には役人とその家族だけが住んでいるのかと思いきや、町人も住んでいるということが分かりました。
江戸時代、男女交際は割と自由で「男女7歳にして席を同じゅうせず」は明治になってきつく遵守されたようです。 ドラマや小説の魅力は想像力を働かせて、その場面に登場できることにあります。
誰でもが大奥や奉行所に立ち入ることはできないのですが、登場人物を通して様々な体験ができます。奉行所の中にも善玉、悪玉がいて波乱万丈の展開と進んでハラハラドキドキさせられます。本の帯にある大人のぜいたくでしょうか。