月別アーカイブ: 2022年12月

再利用のすすめ

時間に余裕が生まれている

日本も高度成長の前までは衣服に継ぎ(つぎ)を当て繕いして着ていたものです。

ものを大切に使い再利用は当たり前でした。そして新年を迎えるときに新しいものに切り替えました。

社会は工業産業化が進み、繕う手間と働いて労金を得ることを天秤にかけ始めました。日本国中で働く場所と賃金を得る手段が提供され、継ぎを当て繕う習慣は廃れていきました。

消費者は王様


「消費は美徳」はもう古い?|「NHK放送史」から

消費は美徳ともてはやされ、ゴミに埋め尽くされる生活が始まりました。

やがて行き過ぎに気づき「限りある資源」「地球環境の限界」が叫ばれ始めました。

先進国では人口減で人手不足が問題視されていますが、地球的には人口増加であり食料を巡って争いが懸念されています。

本来食べられるのに捨てられてしまう食品ロスも取りざたされています。

食料不足を救うには昆虫を食料にする案が検討されているほどです。贅沢を控えることは必須であり、過去の生活に学ぶことが必要になるでしょう。

贅沢は心で決まる

贅沢は心が決めるものです。寝る間も惜しんで高給を得ても病気になっては本末転倒です。

限りある資源を再利用しませんか。ひと頃、国連で『もったいない運動』が展開されたことがありました。

布の端切れを集めてパッチワークに仕立て上げることができます。

躍動的な世代ですがジーンズにわざわざ破れを入れています。再利用を高らかに謳って衣服に継ぎを当てて新しいファッションを開拓してみませんか。

さいごに

先月、ある保養所を訪ねました。高度成長期直前に建てられた建物のようで壁などに亀裂が見られましたが懐かしくホッとする雰囲気がありました。年が明けると閉鎖が予定されているようです。

日本も豊かになる前は福利厚生と言えば保養所、観劇会、運動会などを催し会社が家族のように振る舞う機運がありましたが時代の移ろいで保養所も閉鎖の憂き目になるのでしょうか。

 

室内は丁寧に補修がなされていて、障子の破れは昔ながらの花形に切り取られた紙で繕われていました。若者が障子に触れることは少なくなりましたので写真に納めました。日本の文化の一端を記録に残します。

日常のあれこれ

日常雑感2212

本日は新聞休刊日です。このところ、短い間隔での休刊です。以前、新聞少年の休養の名目で実施されていましたが、今では新聞配達をする少年は少なく、最近は高齢者によって配達されているようです。伝統的サブスク(subscription)料金の形を変えた値上げです。

私の世代では「新聞少年」といえば山田太郎を思い浮かべます。歌手「山田太郎」は芸能プロダクションの御曹司で紅白歌合戦にも出場した著名歌手でしたが、中山馬主協会会長として知られた存在です。

何度も恐縮ですが人手不足

あらゆる業種で人手不足です。我が国特有の手厚いサービスは罰当たりという時代が到来しつつあります。ある外国人から日本人はserviceただと意訳している人が多いですが来日して驚いた一つと聞かされました。

商取引をするとき、業務内容を甲乙にてきっちり確認し合うことが必要になってきました。

過去を振り返る

「歴史に学ぶ」ことについて、あまり気に掛けたことはありませんでした。人生や人間の営みは間断なく続いているのだから、過去を例証することはとても大切なはずです。気を付けていれば、他人、他地域、他国、異なる世代に意識的にあるいは無意識に圧力を加えていることを何百年、何十年も前のことと思いきや今でも大手を振って行われていることが分かります。

いい話を待望

今年、日本人がノーベル賞に絡むことは皆無でした。その代わり、一時は危ぶまれたサッカーのワールドカップで決勝トーナメントに進むことができました。サッカー後進国としてサッカーの指導者はほとんどが外国人でしたが、最近は日本人監督が増えています。

これも有能なサッカー選手がお山の大将に満足せずに、海を越えてヨーロッパで活躍のみならずクラブチームのキャプテンを任されるまでになっているからでしょう。世界の最高峰を目指す若者に敬意を表します。

個の力について

日本は古来から「組織」で動く特長・特徴を持っていると言われてきました。日本はヨーロッパのように陸続きでなくアメリカは州が異なると法律も異なることがあり州は国並みです。島国では他との軋轢が生じると逃げ場がなくやむを得ず大同につかざるを得なかったのでしょう。

個の力と自主性

 

このことは「個の力」を育むにはマイナスに働きます。一人の天才より千人の平均的凡人を育てることに集約されてきました。人々は今までこの方が生き易く高い評価を勝ち得ました。これから世界のトップに立つにはどうすればなれるかを今回、早朝にテレビ観戦した人々は悟ったと思われます。

グレーゾーン2

曖昧模糊

グレーゾーンについては過去にも触れましたがまた、取り上げます。このところ、大企業のトップ、公務員、保育園保育士など立て続けに贈収賄疑惑などで逮捕、告発、訴追などを受けています。

これは高度成長時期の残滓を完全に除去できないからかもしれません。あいまいだった境界線が一夜にして大きくずれた結果とも考えられます。

人材豊富な組織

人手不足の分野はいざ知らず、人材豊富な社内の厳しい競争を勝ち抜いて名門企業のトップ・統率者になった人々や幼児を養育する立場の担当者が無体な仕打ちをしていたとのニュースに接しても好んで行ったとは思えません。

かなり前から日常的に行われていたと考えられます。グレーゾーンにあったあいまいな行動を時代の変わり目の気まぐれで罪に問われることになったとしたら気の毒です。

変える力

組織の中にいると事なかれ主義が蔓延し、自ら改革する気力が薄れがちになります。

伝統的な組織、長く根付いた組織ほど厄介です。本来、法に基づいて実行されなければならない行動を、ないがしろにして長年の悪弊を改革できなかったことへの同情は感じつつも擁護までは至りません。

ただ、気づいていながら黙認・放置・傍観していた人々が、明らかになったとたん、石を投げ鞭打つだけでよいのだろうかと疑問を抱きます。

グレーゾーンを考える

社会が成熟するに至り、今まで許されていたことが急に「ダメ」と判断されることが増えてきました。

この基準は明確でないので日々、周辺に気を配っていないと親を泣かす羽目になりかねないです。

テレビ、新聞がいつも正義の味方月光仮面を演じてくれるとは限りません。組織的な問題が解決されないまま個人の「自己責任」とかたずけられないように気をつけましょう。

名づけの妙味

ネーミング

「名は体を表す」と言われています。新生児の名前や新しい事を始めるとき、関係者はワクワクしながらネーミングします。それらの悲喜こもごもを綴ってみます。

安直から謹厳まで

赤ちゃんの名前を考えるとき、夏に生まれたから夏子、冬に生まれたから冬彦と名付けても安直とは言い難いです。は今でこそ少ない名前になりましたが皇族が伝統的に使う漢字ですし、は古来から男児の美称であり親の愛情が感じられます。名付けてからのフォローが大事です。

外国人技能実習制度とは名ばかりで、日本に不足している労働力の補充に利用されているとしたら、立派な言葉が泣くといったところです。他にも都市部の電車は、院電、省線、国電などと呼び名を変えましたが、時代にふさわしい名前をと募集しE電と呼ぼうという大々的な動きがありましたが定着しませんでした。

実態隠しに利用

太平洋戦争の敗戦を受け、戦後復興を成し遂げ高度成長を体験して長寿化・高齢化社会になり「ぼけ老人」が増加し、ボケという言葉が世に出回り「老人いじめ」のような雰囲気が蔓延しました。為政者はもっと軟らかな言葉を考え「認知症老人」と呼ぼうと考えたようです。

実子さえ誰だか認識できないことから「認知症」に落ち着いたのでしょうがそれならば「非認知症」とすべきと思われます。

認知症に代わって適切かどうかはわかりませんが、熟柿症、到達症、思冬症、爛熟症、茫茫症、超塾症、備忘症、崇高症などが考えられます。

前述しましたが、名前よりは行動です。真摯な行動は名前を超えて光り輝くことでしょう。