新しい時代
今は時代の境目なのだろうか。会社では年功序列制度はとっくの昔に崩壊し、キャリアアップしての転職は珍しくありません。それに合わせて長~く組織に君臨し続けた特殊才能者のことを指す古だぬき、お局(つぼね)様、政所(まんどころ)のぬし、やりてばばあ、老害、亡者(ぼうじゃ)、曲者(くせもの)、くわせものなどの言葉はどこに行ったのでしょう。
200年先を見据えた村長(むらおさ)、ジャンヌダルク、女傑、スーパーレディ、限界集落の救世主に変身したのでしょうか。
古代ギリシャに芽生えたと習ったように思うのですが、民主主義の思想も盤石ではないように感じられる今日です。
人手不足は議会にも
最近、村町市会議員を志す人が少なくなっているようです。立候補者の定員割れや定員数を1~2人超える候補者で選挙が行われるケースが多いように見受けられます。
人は職業を選ぶときに、金銭的な裏付けや他人から尊敬されるかで決めることが多いです。学校、道路、橋などを新設して地域に貢献する意欲があれば大勢の人が集まります。俗にメリットがある状態です。
それが今では人口減で統廃校、老朽化で建て替え、公共施設の利用者激減で閉鎖を考える有様です。下図のインフラの効果は理想論・建前論になりそうです。
公園に出かけると老朽化した進入禁止のテープに囲まれた建物を見ることがあります。高度成長の宴の跡です。これからは新設よりは撤収、手じまいが多いのです。
イケイケどんどんで存在感を高めた先人の後始末を志す火中の栗を拾う若手は多くいません。平成大合併に無理した負の遺産も存在します。合併の反対勢力を抑えるためにいろんな会館やセンターホールができましたが、利用率は低く維持費の捻出に四苦八苦している自治体があります。
それに村町市で決められることは少なく、補助金をちらつかせての国・県からの指導によって決められることが多くなっています。加えて、大きな事業には市民の意見が重要視される雰囲気にあり、昔のような利益誘導のごり押しは難しいです。
時代に則した制度
いまは働き方が見直されている時期です。議会制度は法律に基づいて行われるものだから、にわかには難しいですが市町村議会制度も見直しが必要な気がします。
アルバイトやパートタイマー的な議員がその職の一部を担ってもよいのではないだろうか。選挙権は18歳に引き下げられました。
被選挙権の年齢も同等にしてはどうだろう。経験不足の若輩に何ができるという人は議員ではなく議員見習いの職制を設ければいいのです。
時間に余裕のある大学生にも門戸を広げるべきです。劣悪なバイトから解放され学費捻出と世間のしくみを学ぶことができます。
それに議会は夜の6時頃から開き公務員や会社員が議員を兼務するようにしてもよいのではないだろうか。
すでに日中、炎天下で労働している職人さんが夕方、スーツに着替えて議会に登壇する地方議会が存在しています。
テレビニュース風に申し上げるなら難しい舵取りが迫られている状況です。制度疲労が起きています。少しずつながらも、もっともっと変えていかないと諸外国から取り残されるでしょう。