秋の味覚の王様
サンマは秋の味覚の王様です。白身さかなやマグロなどに較べ、求めやすい値段ながらおいしさに格別なものがあります。
はるか昔には七輪(しちりん)の上に網を敷いてサンマをのせ、うちわで扇いで煙をもうもうとたてながら焼いていました。
今では、七輪や炭、焼き網、大根おろし器(おろし金)の存在を知っている人はごく少数になっています。
おろし金と言ってもプラスチック製がほとんどで、安く(100円~1200円)長持ちする割には、切れ味がよいとは言えません。
よいものはステンレス製で一万円近くします。
大根をおろすのは大変、疲れます。そこで自動大根おろし機なるものが考案されました。
それも手間ひまかかるので、チューブ入りの「大根オロシ」がスーパーで売っています。今年はサンマが不漁でサンマ祭りが軒並み中止になっています。
目黒の秋刀魚(サンマ)
江戸時代、下級魚と言われたサンマは焼きたてが最高です。
昔の殿様の食事は毒殺を恐れて、味見をする役人がいる上、殿様の口に入るには、脂身や小骨をとるので冷めてしまいおいしさは半減します。
目黒の農婦(あるいはおじいさん)から頂いたサンマはかつて食べたことがないほどおいしかったのでしょう。
『目黒のサンマ』のくだり、「さんまは目黒にかぎる」のひとコマでした。