徳政令に見習う

徳政令とは

徳政令とは、お金を借りた債務者を救うために、朝廷・幕府などがお金を貸した側(債権者・金融業者)に対して、債権放棄を命じた法令のことです。

俗なことばでは借金をチャラにすることです。発端は鎌倉時代に困窮した御家人救済策から始まりました。

「生みの苦しみ」という言葉があります。新米から始めて目的を達成するまでは、少しの不便や不条理を棚上げしてひた走ることはよくあります。

そこには悪意がなければ、いくばくかの違法性には目をつむることもあります。脇目も振らずえげつなく頑張って大きくします。緊急避難的にしてきたことを軌道修正して正常に戻すかはそれぞれが判断することです。

不祥事続発

最近、著名な企業で不祥事が目立ちます。長い歴史のある伝統的な組織ほどその改革は困難です。どの組織も改革の必要性を感じながらも、表ざたになった例は軟着陸に失敗したようです。

時の移ろい

時代の波は激しく流れ、時流の変化は大きくなるばかりです。高度成長の体験を例にするとわかりやすいです。開発途上国を旅行した時、走行中の列車のトイレに入って便器の下を覗いたら、枕木や砂利が見えました。

トイレの汚物を貯蔵する仕組みでなく、垂れ流しにされていました。日本でも50~60年前は全く同じでした。トイレの入り口に「停車中はトイレの使用を禁じます」という張り紙がありました。

今では周りが清潔になり他からの病気感染にことのほか耐性がありません。衛生面に気を遣うのは当然であり、列車の沿道に汚物をまき散らすことなどもってのほかです。最近は病院に見舞いに行くだけでも、マスクをして両手を消毒しています。独自で改革できることは大胆に変革されてきました。

改革不能

日本は島国であり、他国から侵略される恐れが少ないので前例を踏襲して穏便に事を進める「前例主義」がはびこってきました。この気持ちはなんとなくわかります。

前任者が甘い汁を吸っていて、新任者はまだ余禄ににあずかってないのに尻ぬぐいを強いられたあげく、将来の展望が閉ざされたら大変です。

前例がないことはやらないに流れることは仕方ないことです。そこで歴史的な徳政令を見習ったらいかがでしょうか。

徳政令に見習う

北野たけし氏ばりの提案を考えてみましょう。人間、偉くなるには時間を要します。その間、多くの人から支援を受けることになります。すると柵(しがらみ)が発生します。しがらみは字からも分かるように自由な活動を縛ります。多くの人が納得する改革などできません。放っておいては罪に問われることが分かっていても行動には至りません。

そこで灰色徳政令です。従来から踏襲してきた違法行為は1ヶ月間に限り不問にするという徳政令を出してはいかがでしょう。その間、あらゆる膿を出し切ります。

検査結果を改ざんする、資格のないものが検査員になる、粉飾決算、違法資金調達など違法ながら手詰まりを抱えている企業がないとはいえません。

このままでは経営責任者を目指す人がなくなりそうです。今は大企業ならば3番手あたりが最高のポジションではないでしょうか。

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