更に服を重ね着する如月(きさらぎ)の初頭に、太陽を神格化した神を祀る皇大神宮と、衣食住の守り神である豊受大御神を祀る豊受大神宮を訪ねました。伝統、格式を1300年もの間、連綿と継続するには並大抵の努力があったことでしょう。
江戸時代に約60年ごとに繰り返された「おかげ参り」について、鬱積した不満のはけ口として権力者側がけしかけたとする説がありましたが、現地のガイドさんもそのような説明をされていました。100%は信じがたいが概ね当たっていると思います。
クレーンなどがまだない時代に巨木や巨石をどのようにして運んだのかと感心します。昔は人生50年と言われ、女性は20歳くらいで結婚したので1世代は20年と考えていたのでしょう。よって20年ごとに古くなった建物を建て替えるやり方は、的を射た方法と言えます。
地元に還元する、弱者を蹂躙しない、一人勝ちしないなどその施策は今に通じます。経済優先で木材よりは長持ちするプラスチックやコンクリートになり味気なくなりました。時流には逆らえませんが、手作り・ものづくりで精神面を受け継いでいきたい。