日別アーカイブ: 2020-12-29

近道して沈没は安易

近道して沈没の大事件

 

海賊と呼ばれた男はごく最近の話であり、ここでは何百年、何千年も前の海賊について語ります。確たる資料があってのことではありませんが私の願望も含まれています。昔、村上水軍などと呼ばれた海賊がいました。

山賊や海賊の言葉は、略奪などの無法行為を働く輩に使われていますが、専門知識を活かし水先案内人として合法的に営んでいた集団も存在したことでしょう。

多くは瀬戸内海の入り組んだ海路は自分の庭のごとく熟知していたと思われます。貴重品などは運送費がかかっても輸送のプロに任せることが多かったに違いありません。

前置きはこれくらいにして、これらの専門知識が今回のブログのテーマです。最近、小学生の修学旅行客を乗せた船が5分遅れを取り戻すべく近道して浅瀬の岩にぶつかり、沈没した事件がありました。

 

 

今や自家用車にはNaviシステム搭載は常識であり、スマホには位置情報検知装置のGPS搭載も一般化しています。これらを有効に活用していたら座礁・沈没することもなかったのではないだろうか。

衝突を回避する技術の試み

観光船がぶつかった岩は、海図には載ってませんが地元の漁業者には公知の事実として知られていたようです。

安全航行に利用する機運が盛り上がっていないのは実に残念です。

生命に危険を及ぼす事故が起きているのだから、公的機関、漁協、NPO法人等から正式に情報公開され適切に利用されていたら小学生が危険にさらされることもなかったでしょう。

車を案内するNaviシステムは少しの狂いもなく音声と画像でガイドしてくれます。この仕組みを船の航行に応用すれば危険な岩への衝突は避けられたものと推測されます。GPSを用いた航行位置はスマホなどで確定します。

そして、航行周辺の環境はGoogle Mapや海図で判別できます。これらの情報が重なったときが危険状態といえます。

制御システムが衝突の危険を察知したら警告音を鳴らして操縦者に知らせ、適切な回避策がとられなかった場合は強制的に緊急停止するように制御します。

具体的なシステム構築は多少の知識が必要ですが、中学校のクラブ活動・科学部でも開発可能と思われます。

動的物体同士の衝突回避

上では静止している物体と動的物体との衝突回避策でしたが、機能を追加すれば動的物体同士の衝突回避に応用できます。

飛んでる蝙蝠(こうもり)が洞窟の壁にぶつからない他に、蝙蝠同士が衝突することもありません。

蝙蝠は超音波を発信し、その跳ね返りをすばやく検出し相互の相対位置を判断して衝突を回避しています。

船舶と乗用車の値段・乗員数を考えると設備投資に関しかなりのちぐはぐさを感じます。安全対策をもっと真剣に考えてほしいです。