マウスの進化
進化することはすべてに好ましいとは限りませんが、限られた資源で最大の結果を生み出すならば、それを甘受しなければならないというテーゼが存在します。
特急券を購入する場合、自動券売機の操作に慣れていないと不利を受けることになります。
少しの情報不足があっても緑の窓口にいるベテランの係員ならば、親切に補足してくれますが、券売機はわずかの入力ミスも見逃してくれません。
対して外部機器の進歩は著しいものがあります。
マウスがコンピュータの入力機器として登場したときは驚きました。CUI(Character User Interface)は一気にGUI(Graphic User Interface)へと進展しました。
当時のマウスにはスクロールホイールはありませんでした。そのため、OS(Operating System)やアプリケーション側でスクロールバーを設け、下矢印ボタンや上矢印ボタンを押し続けてスクロールを実現していました。
進化に対応
昨今、マウスにはスクロールホイールが付いているのが一般化しています。また、無線マウスが普及しています。一度、使うと手放せなくなります。
上の図の右のチップをUSB端子に差し込んで使う無線マウスが市販されています。
画面をスクロールするためにスクロールホイールを使えば、カーソルをスクロールバーまで移動する必要がありません。
スクロールホイールをクリックし、押し続けるとスクロールアイコンが表示され、その状態で三角マークの方向にマウスを動かして、画面を上下にスクロールさせることができるオートスクロール機能は便利です。
スクロールホイールによるスクロール操作が高評判です。
また、パソコンのフルキーボードにはPageUp(↑)、PageDown(↓)キーが備わっており、画面を上下に高速スクロールすることができます。
スクロールホイール付きマウスがあれば、スクロールバーを非表示にして、わずかでも画面を広くしたいものです。
主要ブラウザのスクロールバーを非表示にする
ブラウザを利用した場合の限定されたお話です。スクロールバーを非表示にする方法
番号 | ブラウザ名 | 設定方法の概要 |
1 | chrome | No Scroll Bars Please! をプラグイン |
2 | firefox | HideScrollbars をAdd-ons |
「プラグイン」や「アドイン」「アドオン」とは、拡張パック(かくちょうパック)とも言われ、アプリケーションソフトウェアの機能を拡張するために追加するプログラムの一種です。
功罪は相半ばする
スクロールバーは一文字ほどの幅ながら右端にないと、道路上の電柱が地中に埋設されたようにすっきりします。
スマホやタブレット、タッチパネルサポートのパソコンではスクロールバーを削除すると良いことずくめかというとそうはいかないのです。
スクロールバーはスライダーの位置で全体のどの部分を処理しているか、また、現在、表示している情報が全体量の何パーセントかをスライダーの長さで知ることができます。その意味でスクロールバーを非表示にすることは、功罪相半ばすると言えましょう。
望まれる仕様
スクロールバーを使ってのスクロール操作は少数派になりました。スクロールバーは処理の進み具合を知るには貴重な存在です。進み具合を表示するだけならば、今の幅の半分以下で済みそうです。目立つ色でなるべく細めのプログレスバーへの転進が望まれます。