ジェネレーションギャップ

3世代からなる大家族

3世代お盆には3世代の老若男女が一堂に集い、久しぶりの大家族となり大いに賑わったことでしょう。東京駅や羽田空港ロビーでの故郷行きのインタビュー風景や地元駅でのお別れの報道をさんざん目にしました。

ほとんどは微笑ましいニュースでした。中には新旧世代が同居して非日常的な体験をされた方もいたことでしょう。そこで世代間の考え方の違いなどを語ることにします。

頑迷固陋と環境への順応性

世俗的な欲望を超越して美しく年老いた両親、頼もしい大黒柱の息子、艶やかに貫禄をただよわせる娘、成長した孫たちの情景が浮かんできます。

頑迷固陋一方、考え方に柔軟性を失い昔ながらの思いを変えられない頑迷固陋(がんめいころう)な親に出会った人々もいることでしょう。

前者については多くの識者が語りつくしていますので、ここでは体はボロボロでも気持ちだけは意気軒昂で小癪な若者、何するものぞと空元気(からげんき)な超高齢者についてお話しましょう。

女性は母性本能のせいでしょうか環境の変化への順応性が高く、男性は体面を重んずるあまり変化への対応は弱いとされています。連れ合いをなくした男性は短命とされていますが、中には長寿の男性もいます。

老人は黒子(くろこ)に徹し陰ながらサポートしている人のことを忘れ一人で生きていると公言しがちです。これらは老人の特徴ですが、家族を犠牲にしてまでも自分をことのほか大事にし自分流サバイバルメソッドを身につけ、わがままな行動で周りを振り回します。

既存のものを捨て新しいことを取り入れる勇気

ローレンツ・刻印づけ生物には帰巣本能刷り込み(動物学者・発達心理学者ローレンツによる刻印づけ)などに代表される考え方があり、幼少のころ体験した行動を善しとし、その後に体験した行動を肯定することに躊躇する傾向があります。

体力に自信があり、やり直しはいつでも大丈夫と考えられる世代は新しいことを受け入れられやすいです。

これに対して、体力的な退化を経験すると保守的になりがちです。だまっていても経年変化で劣化することを忘れてしまいます。

変化に対応する

変化に対応できない人間は定量的な判断ができず、闇雲に古いやり方を踏襲します。

今では液晶テレビの待機消費電力量はごくわずかであり主電源を切っても電気代節約には思ったほど貢献しません。それはブラウン管時代を象徴する20世紀の遺物的行動です。

液晶テレビの1時間当たりの待機消費電力量は0.2W程度であり、1kwh当たりの電気料金が25円ならば、1年間の待機電力に相当する電気料金はたった44円になります。

0.2*24*365/1000*25=43.8

ecoチップ

また、上図に示すようにリモコンでオフにしても待機電力は0で、そのうえリモコンオンでテレビを立ち上げられる機種もあるようです。

もう一つ別のメーカーからは待機電力量は0.03w/時とあり、1年間待機したとしても約6円と報告されています。

最新のテレビ

メーカーが推奨する最適な行動

一年間ひたすら通電したとして、病的なまでに節約に努めても、節約金額は50円以下です。

テレビメーカーP社のホームページでは『主電源オン時にデータを受信するために18ワットの電力を毎回、消耗します。3日を超える留守のとき、主電源を切る行為は電力節約につながりますが、それ以外ではかえって電力の浪費になり、テレビはリモコンによりオフにするのが望ましい』と謳っています。

待機状態がなぜ節約になるのか

テレビは高度な電子機器です。似たような業務に携わってきた経験からこれからは推定で進めます。

記憶素子には、電源を供給しないと記憶している情報を保持できない揮発性メモリと電源を供給しなくても記憶が失われない不揮発性メモリがあります。

一般に、揮発性メモリが廉価で動作速度が高速であり、電子機器にはこちらの方が使われます。電源オフからオンになった場合、外部から必要な情報を読み込んで動作できるようにします。一方、待機状態から復帰して動作状態になった場合は、すでに必要な情報がそろっているので外部からの情報取得を省略できます。

揮発性メモリ

よって、リモコンによりオンにしたときは18ワットの電力が消費されないので大幅な節約になります。1時間当たりの待機消費電力量が0.2wならば18ワットは18/(0.2*24)=3.75日ぶんの待機消費電力量に相当し、先の3日を超える留守…の文言にぴったり符合します。

シャーマン(呪術師)の尊重

シャーマン人類学者がフィールドワークで、ある部族の集落に入り重病人に出会い、持ってきた抗生物質を提供しようとしましたが、部族を治めるシャーマンのカリスマ性が喪失し部族内の秩序が乱れることを恐れ、薬品の提供を断念した話がありました。

待機電力の節約について、古くからの行動を全否定すると高齢者が動揺することがあります。わずかなことならば、これまでの行動をそのまま見守ることが良い結果につながることもあるでしょう。頑迷固陋にはソフトな対応が懸命かも知れません。

終わりに

転ばぬ老いは誰にでもやってきます。介護保険制度に物申すほどの見識を持っていませんが、老後、介護などにおける転ばぬ先の杖の知識が欲しいです。

芸能人が親の介護を見事にやってのけ、その体験記は数多く出回っていますが、もう少し身近な人々の声を聴きたいと思います。

行政主催の介護講座はないのでしょうか。介護資格を取るための講座はあるのですが、自分で親を介護するための講座若い世代に迷惑をかけない介護優等生になるための講座は少ないようです。

開催が拡大することを願っています。

 

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