日別アーカイブ: 2019-02-01

春望・杜甫

その後の漢詩

今から1300年ほど前、唐代の詩人である杜甫の作品、「春望」を以前に映像化したことがあります。

今回、朗読を入れてリニューアルしました。五言八句からなる「五行律詩」を冒頭にもってきました。

この漢詩には行の特定部分に同一あるいは類似の音韻をそろえて心地よいリズム感を醸し出して、読みやすく心に残りやすい手法が取り入れられていることが分かりました。このことを韻をふむと言っているようです。

思い切って、背景画像を崩れかけた城郭から眺めた田園風景に変えてみました。開始ボタンをクリックして朗読を噛みしめてもらえたらありがたいです。

城郭にて漢詩を吟ずる

『春望』杜甫
国破山河在
城春草木深
感時花濺涙
恨別鳥驚心
烽火連三月
家書抵万金
白頭掻更短
渾欲不勝簪
 春望しゅんぼう        杜甫とほ
くにやぶれて山河さんが
城春しろはるにして草木そうもくふか
ときかんじてははなにもなみだそそ
わかれをうらんではとりにもこころおどろかす
烽火三月ほうかさんがつつらなり
家書萬金かしょばんきんあた
白頭掻はくとうかけばさらみじか
べてしんえざらんとほっ
【現代語訳】  春望  杜甫
戦いで首都が破壊されてもふるさとの山や川は昔のままにあり、
荒廃した市内にも春がきて草や木が深ぶかと生い茂っている。
争っている時世を思うと美しい花をみても涙が落ち、
家族との別れを悲しんでは鳥の鳴き声に心が痛む。
戦火は止むことなく何ヶ月も続いており、
家族からの手紙は万金と同じぐらい貴重に思われる。
心労のあまり白髪の頭を掻くと髪は更に薄くなって、
冠をとめるためのかんざしも挿せなくなってきた。

 Ver1.03 ©TacM,2019 朗読:左大臣光永氏作品参照
天然の美
朗読